もくもくの煙に包まれる燻製のように

2024年12月2日

いまどき中々珍しい、辺りが見えなくなる程のもくもくの煙に包まれて、僕たちは焼肉を食べていた。同級生の経営するそのお店は汚ねえが、どの店より味がいい。「笠松が名古屋に帰ってくる」の連絡だけで集まった五人と、NHK名古屋での収録後、昔話に花を咲かしてきたのである。五時半に集合ということだったが、学生時代の僕たちももう結構な大人になり、時間通りに店に集合していることに驚いた（当たり前なんだけど）。馬鹿みたいな量の肉を頼んでも、酒は程々に。すぐに全員が烏龍茶に切り替えて、絶品の肉の味がしない程、大笑いをした。肉の油と七輪の煙で目が痛くて、逃げるようにタバコを店外に吸いにいく。喫煙率100%はこの時代と逆行しながら、昔の思い出と関係性を一気に思い出させてくれる。