- 9月4日

アメリカに到着するまでの事

やるべき仕事、その他諸々を終わらせて、逃げるように飛行機に飛び乗った。日本を離れる最後の晩餐は何か日本でしか食べれないものをと思い、中華を食べた。餃子の皮が薄くてとても美味しかった。これが和食か～と感慨にふけっていると、ふとこれは中華である事にハッとした。これがアハ体験か～（違う）と口の中の餃子を飲み込んだ。

アメリカまでのフライトは十時間を優に超える。そのまでに普段は買わないお菓子などを機内手荷物に忍ばせるため搭乗口近くの自動販売機に並んでいた。前の女性が購入の仕方がわからず困った顔をしていたので、教えて差し上げた。「アーユーサトー？」と驚いていたのに僕も驚いた。その後、搭乗口前の椅子で座っていると彼女が再び寄ってきて、写真を撮りたいと言われた。もちろん英語での会話になる。僕も英語で「本当は嫌だけど、まー特別ね？これは何かの縁だし仕方ない、でも普段は僕は写真を撮らないんだ。実はそこには小さなポリシーがあってね？幼少期に…」という意味を込めて「シュアー」と笑顔で返した。

飛行機に乗り込む途中、中国人（かな？）の夫婦に声をかけられた？「アーユーショーカサマツ？？？」と、奥様の方が目を輝かせてくれている。やはり写真が撮りたいようだけど、僕は後ろにも人が並んでるからアメリカに到着したら写真を撮ろうと伝えた。

フライト中は僕のヒーローアカデミアを英語で見た。ダウンロードしていたみるべき映画は何故かダウンロードされていなかった。寝ては起きて、それを繰り返して、気づいたら僕はアメリカに到着していた。ここに来るのは今年でもう三回目になる。税関を通るのも慣れたもんで、100万を超える現金も無ければ、肉や植物の持ち込みもないし、犯罪歴もない事を伝えて、タバコは3カートン持ってきたけどこれは個人で楽しむためだとも笑顔で話した。出口を超えると不規則に無理やり駐車された車達が迎えにきているのか、送りに来ているのかわからないが、とにかく混雑していて日差しが強かった。サングラスをかけて、あたりを見回す。

さっきの中国人夫婦が僕を見つけて駆けつけてくれた（完全に忘れていた）。帽子とマクスを外して写真を笑顔で撮った。5000円札を渡されたので、お金はいらないよと伝えた。「それならサインをしてほしい」と言われたので日付と名前をサインした（紙幣に字を書くのって法律的に大丈夫なんだっけ？まぁいっか）。夫婦は嬉しそうに手を振ってくれた。僕も手を合わせて、「餃子ごちそうさまです！」と手を合わせてお別れをした。

今回のアメリカでは何よりメンタルを壊さないことが先決だと考えている。そのためにカバンいっぱいに普段日本で愛用しているものを持ち込んだ。入浴剤、パックにクリーム、カップ麺にインスタント食品。いつもの海外作品ではTシャツのパンツと靴下くらいしか持ってこないので、今回は万全なのである。コーヒー豆にミル、ドリッパーまで持ってきていて、既に三回もドリップした。