タイムマシーンに乗って

昨夜からついに始まりました、NHKよるドラ「事件はその周りで起きている」のシーズン②ですが、皆さま楽しんでもらえましたでしょうか？スケールもパワーもアップして、なんと一話からルイボスティーの話題で15分逃げ切るという…。これはもう狂気ですね〜。何はともあれ、今週は「じけおき」に癒されようと思います。（髪の毛短いのもいいね〜、3話から一気に長くなるよ〜！）

昨日は、タイムマシーン３号山本さんとご飯に行かせて貰いました〜！！（ぱちぱち）とても優しい人で、楽しい時間を過ごさせてもらったのですが、自分が仕事をする上での大切なことも、山本さんから学ぶことができました。山本さんは終始、「玄人受けしない」とご自身のことを仰っていて、だからお客さんに向けた笑いをやられているそうで。それを馬鹿にされることもあると、笑ってお話ししてくれました。しかし僕は思ったんですよ。

「それって山本さん、逆に尖ってませんか？」

周りが盛り上がっている、俗に言う、「これができる人が面白い」と評価される場所に行くのではなくて、自分たちの面白いを追求してるってことでしょ？それって我が道を突き進んでいて、メチャクチャに尖ってないか？俳優の世界でも、バラエティ番組なんてダサいとか、あれはダサい、これはダサいとか、色々あるんですよね〜（大した芝居もできないくせにうるさい奴が多い）。自分の、自分たちの面白いを突き進むのは、これは簡単なことじゃないからな〜。しかもね！しかもだよ！！！タイムマシーンさんの場合、尖った感じ出さないじゃない？？？これがすごいのよ、これってできないと思うんですよね。

「能ある鷹は爪を隠し、更に虎の威も借りていく」

と、山本さんをはじめ、タイムマシーンさんを見ているとそう思うんですよ。かっこいいよね。しかも、合流して挨拶をするや否や、「よかったらパジャマにでもしてください」とタイムマシーンTシャツを下さったのです（どん！！！）。優しすぎる。なんだか親戚の兄ちゃんみたいな雰囲気で終始楽しく過ごさせて貰いました。「ほろ酔いだよ〜」と二人で歩いていると、すれ違った女子二人組と目が合い「あ！」という顔をされたので、僕は軽く会釈をしたんです。「へへへ、俺は今山本さんとご飯してきたんだぜ〜」

僕は仕事終わりに合流したので、近くに車を停めていたのですが、山本さんを家まで送らせて貰いました。「乗っていきますか？」と僕が声をかけると、「いや悪いよ〜」と山本さん。「あ、でもちょっと乗ってみたいな〜いい？」と続けて山本さん。「早くない？早すぎません？（笑）」とか言いながら、「後ろの方がいい？え？助手席いいの？」みたいな、週刊誌に撮られては不味い女の子との初めてのドライブみたいなやりとりをしながら、無事に山本さんを送迎させてもらう事ができました。愛おしい人だ、守りたい、あの笑顔。

そんな時間を踏まえて、帰りの車内一人になって、色々と考えていたんだ。数日前に深夜ドラマの返事をして、そちらの撮影に向けた準備を毎日している。海外作品の撮影と重なるから、無理をしなくてもいいかな〜と思ったんだけど、お世話になっているチームからのラブコールだし、諸々特別扱いしてくれそうだし、ここは人肌脱ぎますかって感じかな、撮影に入る前に毎日稽古に行っているんだけど（芝居というより、その稽古で全てが決まるような作品）、どうしてこんなに、ここまでやる必要はあるのだろうか？と宙を一回転して地面に叩きつけられるたびに、悔しさと共に、そんな感情が押し寄せてくるよ。

「お客さんに向けた笑いを、見てくれる人に向けた作品を」って山本さんが素麺を啜りながら、キメ顔で言っていたセリフにハッとさせられる。そうだ、見てくれる人を大切にしなければいけない。海外の超大作と、国内の深夜ドラマと、そんなものを同時期に演る俳優は僕しかいないだろうね。やる必要があるのかと聞かれたら、答えはわからない。演るからには心してかかれと、そう言われてる気がして、さっきまで山本さんが座っていた助手席を見ながら、どこまででも行けるような気分になる。過去も現在も未来も、好き放題に行ったり来たりして、自分の役と一緒にどこまででもいける。山本さんと関さんと、誰にも言えないけどこっそり僕だけ三番目にちょこんと乗せてもらって、「僕が正真正銘のタイムマシーン３号かもしれないね」って独り言を言ったんだけど、山本さんには届いているかな？

https://youtu.be/_fw8ftcQ1Lo?feature=shared