大巨匠からの道しるべ
- 笠松将
- 3月29日
- 読了時間: 3分
海外作品の準備のため、弾丸で海外へ行っていました。アットホームなチームで、しかしクリエイティブについて真剣に眼を光らす監督との時間は、寝不足の僕にも刺さるものがあった。撮影はもう少し先になりますが、一つ一つ丁寧にやって行きたいという気持ちは変わらず、これを僕のニュートラルにしなければと、めらめらと心を燃やしています。とにかく、家ってやっぱり最高だね!!!


先日、ハリウッドの大巨匠、マイケルマン監督とランチをしてきました。日本にバケーションに家族で来ているらしく、その際にランチのお誘いをいただけるの大変光栄に思います。80を超えて尚、意欲的で、その力強さの秘訣は何なのだろうと、食事中ずっと考えていました。コースもいい感じにメインに差し掛かりそうな時、「情熱を持って作品を作れ、ショウ、お前はそれをやらなければならない。商業的になり過ぎるな、面倒臭い肯定にも意味がある。文化と風習に敬意を払って、その時間の全てを大切にしなさい」と、大切なお言葉をいただいた。
「準備には他の俳優の倍の時間をかけろ。作品のことを一番に考えるんだ。適当にインスタンに、そういう風に見えるだけではダメなんだ」と、彼は僕に教えてくれた。「煙たがられても負けるな、作品に命をかけろ」って、そんな風なことを言ったくれた。「それってすごくエネルギーのいる事だよね」と、そう言いかけて辞めた。
食っていくには金がいる。「あなたは挨拶が上手い俳優ですよね?」とか言って、先輩と大喧嘩になったこともあるけど、今ならそれも家族のために頭を下げてるんだなって、馬鹿に出来なくなってしまった。楽しいだけでやる仕事がしたいけど、なんだか物足りなくて自己嫌悪してしまう。パンサーの向井さんとお食事に言った際、「やる気のあるチームと無いチームと、どうやって見極めていますか?」と聞いたら、「やって見なきゃ分からないから大変だよね」と言われた。「やってみなきゃ、分からないのか〜」
この数ヶ月で、沢山のオファーが来た。原作があるもの、オリジナルのもの、いろいろあるけど、正直よく分からずに受けた仕事も多い(読まずに断ったものも)。「忙しい」を言い訳にしていたのかも知れない。そういう一つ一つを、ちゃんと読んでいこうと思う。やもほどいるの俳優の中から、僕を探し当ててくれた人たちへ、何か一つ返せるものがあるとしたそれしか無いなって。オファーをもらって、一番最初に「スケジュール」を確認するのは、今の僕にとっては違うな〜って考えている。
読んでる。漫画を買って、自分がどの役なのか、ワクワクしながら読んでる。正直に話すと、「何だよ、こんな役か」っていう役のオファーもある。それでも負けずに、全ての企画書と、台本と、原作を読んでる。面倒臭い、この途方もない作業が、僕の成長の一歩だと信じている。シリーズものであれば、世界観を掴むために前のシリーズを見てみる。監督の映画を、やるやらないに関わらず観てみる。それで結局、スケジュールがハマらなくても。それはそれって割り切って、次の作品の問い合わせの企画書を読む。その積み重ねに、きっと神様が振り向いてくれると信じてる。
主演の連続ドラマの話が来た。スケジュールはハマっていないんだけど、原作をちゃんと読んでる。簡単に断ることは出来るけど、粘って、もしやれたらきっと良い思い出になるかも知れない。
歴史ある作品のいい役が来た。親友の原田がこの作品の大ファンだそうだ。「お前、よく頑張ったな〜、泣けるな」っていうから、まだやれるか決まってないけどなって笑った。
いろんな話がくる。これは本当に幸せなことだし、いつまでも続くことでは無い。一つ一つ丁寧にやっていく。満足のいかない適当なチームには、自分が火をつけられる存在になりたい。煙たがられても、「ここ喫煙所なんで」って、優しく嫌味を言ってやりたい。

「お気に入りの作品に笠松さんが出て、号泣する原田さん」が実現したら嬉しいな。
笠松さんの仕事への向き合い方にリスペクト🔥
ワクワクをありがとうございます。
マイケルマン監督が直接「商業的になり過ぎるな、面倒臭い工程にも意味がある。文化と風習に敬意を払って、その時間の全てを大切にしなさい」と笠松さんに伝えるなんて!本当にいい俳優だと心底信頼されているんだなぁと震えます。笠松さんは今でも本当に素敵な俳優さんだと思いますが、その方がこんなに地道に泥臭く歩む先、どんな俳優になるのか、きっとその演技に世界中の沢山の観客が心揺さぶられるんじゃないかとワクワクします。
ここ喫煙所なんで☺️笑
いいですね。
昨日録画してたダウンタウンDX見まして、デートの待ち合わせしょーち好きすぎるし、フジモンさんにちょいちょいチャチャいれるしょーちも好きすぎました😂しあわせ。
お疲れ様です!
大巨匠からのお言葉…大事に心に刻みたいですね
いつでも「俳優笠松将」と作品を楽しみに待ってます!!
歴史ある作品…なんでしょう…気になります
おかえりなさい。おつかれさまでした🍵 なんか、笠松さんが「同じ熱量のチームと仕事がしたい」ではなくて、「満足のいかないチームに火をつけたい」って言うの、初めて聞いた気がする😳すごいな、今までとは違う次元にいるんだなーって感じがひしひしと伝わってくるよ。それって、他責ではなくて自責、そこにある環境を諦めるのではなくて、全部自分が中心になって物事を動かしていくってことになるじゃないですか。
自分を省みると、例えば「この職場は合わないな」と思うと割とすぐに転職を決めてしまう方で、それは「納得できないことがあっても所詮自分にはどうしようもない」「自分で変えようとするよりも他を探した方がラクだ」って、戦いもせずに環境のせいにして逃げてるんだよね。でもそうやって転職したところで、結局やってることは同じだったりして。いくらでも代わりのいる仕事をしている自分が言うのもおこがましいんだけど、そこで「環境そのものを変えてやろう」って思えるのはすごいよ。すごくエネルギーがいるし、疲れるし、しんどいだろうけど、でももしそうして本当に環境が変わったら、それはもうかけがえのない自分の居場所になるんだろうな、と思う。笠松さんは、本当に俳優の仕事を愛してるんだね。 マイケル・マン監督の言葉が笠松さんに響いたのも、笠松さんが本質的に同じものを持ってるからなんだと思う。監督の言葉、笠松さんが最近Voicyやブログで言ってたことと韻を踏んでるみたいに同じだもの。ハリウッドの巨匠と同じポリシーを持ってる笠松さん、今のこの国では生きづらいかもしれないけど、でも絶対間違ってない! スケジュール関係なくすべてのオファーに目を通して、つまらないなと思える役でも原作を読んで、なんてそんな誠実でストイックな向き合い方ができるなんて本当にすごい。他の俳優ならば事務所任せにする部分も全部自分で確認して吟味して、本当に大丈夫?って大きなお世話だけど心配になるくらい。……だけど、それこそが断腸の思いで独立した意義なのかもしれないなあ、他の俳優にはない笠松さんだけの強みなのかもなあ、などと勝手に思ったりもして。
いつも、本当にありがとう。連ドラの主演も原田さんお墨付きの?歴史あるいい作品も、スケジュール云々はともかくとして(こばさん!どうかよろしくお願いします!体調崩さない程度に!😂)、実現したら本当にうれしい。この先どんな仕事でも、それは笠松さんが心底納得したオファーってことだもんね。日々の仕事で疲弊しきって戦う気概は(まだ)ない自分もめっちゃワクワクするし、その工程をこうして発信してもらえるのも本当に有り難いです。「やって見なきゃわからない」かもしれないけど、もし期待外れでも「自分が火をつける」のならば無問題ですものね?(笑)
でもどうか無理せずに、時にはのんびりと面白がりながら、サスティナブルに(笑)頑張ってね。オーストラリアも、カナダも、韓国も、ハリウッドも、全力で応援しています🔥🔥