最終回を超えてゆけ

数日間でしたが、駆け抜けた一つの特別な作品の全パートを終えました。特別なキャラクター、今までにやったことのないアプローチで作品に参加出来たことは、僕にとっての財産であり、得るものが多くありました。今後はもっと別の視点からお芝居を俯瞰できる感覚を、広い立派なビルの大きな喫煙所で噛み締めていました。発表はいつだろう、完成はいつだろう。その全てが楽しみでワクワクします。ワクワクすることばかりでこの先が少し怖くもありますが。。。

みなさん、毎日穏やかな日々を過ごせていますでしょうか？僕はやっと今日から（昨日の夕方から）、少しゆっくり出来そうです。いや、次の作品の準備に入らなきゃいけないのかな？セリフを覚えるのは本当にしんどいな～、スイッチを全部オフにして、ゆっくり過ごしていたいな～と一瞬思ったりもしますが。

数日前、ガンニバルの後藤家で最終回を迎えたという言い訳をつけて集まりました。みんな、この作品が終わるのが寂しいって思いでいっぱいなんだなって、可愛いおじさんたちだよね。

ゆうちゃんがいつものようにお店も予約せずに、「集まろう！」とか言うから、「しょーちもくるよー！」っね僕は何も言ってないのに勝手に参加させられることになり、楽しい時間を過ごさせてもらいしました。次の日仕事だから朝まで行けなくてごめんね。

リンダさんは全裸監督②から一緒で、優しく見守ってくれるおばちゃんみたいな兄さんです。「笠松将という俳優は～」って酔っ払ってずっと褒めてくれて、ゆうちゃんが僕の横でウトウト眠そうにしてました。「リンダさん話してるからゆうちゃん」って、「寝てないよ、眠いだけ」って、それがダメなんなって。

加賀屋さんとは久しぶりにお会いして、「俺はお前に会いに来たんだよ」って、二次会から参加した僕に握手してくれたの。手がおっきくて、元々アクション部から俳優になって、お芝居が大好きな人。顔めっちゃ怖いけど、優しくて、渋い兄さん。「冷たいおしぼりと温かいおしぼりどっちがいい？」って、どっちもそんなに変わらない温度だったけどとても温かく感じて、まだ肌寒い4月の夜にはぴったりのおしぼりをくれたな～。

田中さんはちゃんとお話をしたことはなくて、「俺も後藤家のイベント行きたかった！」って言うから、そういうの嫌いなタイプだと思ってたから。。。「ガンニバルは特別だよ、行きたいよ！」って、うん、僕にとってもとくべな作品です。ここでは書けないいろんな話をして、グッと仲を深められた様なな気がする。

米本さんはいつも終わりに写真を撮ろう！っていう。記念だからって。大きな身体で、優しい声で、「お母さん、お写真撮っていただいてもいいですか？」ってすごく丁寧に。二次会から参加したんだけど、カツ丼食べてて、期待を裏切らない人だな～って。

らいるくんはもう22歳か。出会った時は19歳で、時々「寂しいから会いたいです」って連絡をくれる。「ガンニバルの原作ではこういうシーンがあった！それをやりたかった！」ってずっと言ってて可愛いよね。もう忘れちゃったよ、全部。「またすぐ連絡します」って、あぁ、いつでもいいよ、いつでも連絡しておいで。富士そばで冷やしにく富士奢ってやるぜ。

奥の席の人たちが気づいてくれて、その瞬間からみんなが僕のことを「恵介は～」とか「うちの当主が～」とか大きな声で話し出して、いやいや、普段もっと舐め腐ってるのにカッコつけんなって。みんなちょっと背筋伸ばして、ちょっと眉間に皺寄せて、ちょっとだけ声のトーンを落としてさ。普段、俺のこと恵介なんて呼んだことないじゃん。

一つ、また一つ終わって、始まって、また終わるだけの繰り返しに出会って別れて、また出会って。螺旋階段を登るみたいに、上から見ればただ丸い円をぐるぐるしている様に見えるかもしれないけど、角度を変えればきっと僕たちは上に登ってるはずだと信じてる。その頂上には一体何があるのかな？そんな大した物はないんだろうな。「とにかく、誰が見てくれるか、そもそも観てもらえるかも分からない作品のために、必死に頑張ってこうよ」って。うん、そうっすね、じゃあまた会いましょうね、現場で。

https://youtu.be/yT_ylSCgY6Q?si=t0cc_-B9vVW_xaVb