- 8月15日

過程にも結果にも拘りたい年頃

暑いですね〜、溶けそうです。皆様、夏バテなど無く元気にされていますでしょうか？僕は毎日しっかり食べて、運動をして、本を読み、ゆっくりのお盆休みを満喫する予定でした。が、急遽、海外エージェンシーからのオーディションが届き、二日間死に物狂いで頑張っておりました。

今回の作品は超大作でして、オーディションを受ける人数もおそらくものすごい人数になったと思います。「わざわざそんな物受けなくてもいいんじゃ無いかな、今休みだし」と正直、頭をよぎったのですが、これはいかんと自分に喝を入れて、「全力で楽しんでみよう」とオーディションに集中しておりました。

まずはセリフですよね。

英語の難しいセリフを読むのも難しい僕に、覚えて芝居をしろと言うのだから、神様はドSだな〜と感心します。しかしドSってことは逆にドMでもある訳だし、つまり神様ってドMでど変態なんじゃないか？え、神様、まって、えっち、もう〜。（失礼しました）

セリフも大変多く、発音が難しい単語の羅列にひよりながら、夜10時に届いたオーディション台本とガイドのテープ（ネイティブの仲間が僕のために録音してくれた）を開きます。次の日には芝居のセルフテープを撮らなければならないので、当日は覚えるまで寝れません。音を聞き、台本を読み、これを繰り返して文字と音を体に馴染ませます。しかし、頭からやろうとすると全く出来なくなっていて、自分のダメさ加減に寝てしまおうかと悩んでみたり。でも決めたじゃ無いかと。頑張ってみると言ったんだからと、自分を奮い立たせ、気づけば太陽が昇り、時刻は朝6時を迎えていました。

絶対に寝ないといけない。寝ないと頭の疲労が取れないことはもちろんですが、セリフが脳に定着しないので（数日かければセリフが完全に定着して芝居できるが今回は時間がない）、少しでも睡眠を撮らないといけない。しかし不安で寝れないんですよね、こう言う時って。かれこれ十年以上お芝居をしていますが、朝起きてセリフが入っていたり、入っていなかったりを繰り返して現場に標準を合わせる訳ですが…。オーディションというのは常に時間がありませんからね〜、神様。

四時間後の十時には目を覚まして、すぐにセリフが入っているのか、ドキドキしながら確認をします。「…、入っていない…」この時の絶望は本当にしんどいんですよね。昨晩あんなにやったじゃないか！なんだったんだ、と。

それから台本に向き合っては十分の仮眠を繰り返し、夕方にセルフテープを撮影しました。

家で撮るとなると気が緩んで緊張感が抜けてしまうので、スタジオを予約してもらい、マネージャーに相手役を読んでもらいました。何度もセリフが飛びながら、正直泣きそうになります。「朝6時までやったのに…」と。過程に価値なんぞありませんか、結果こそが全てですか？敗者の言い訳は結構ですか、勝者のみで時代が作られますか？だんだんとイライラしてきて、無事にセルフテープが完成していました。